信頼とスキンシップと安心の掛け合わせが信頼関係を維持させる

心理カウンセリングを行う時にはもちろん。
仕事の仲間や友人。
家族においても、信頼関係は大切です。

ただし、親子や兄弟姉妹のように、近しい存在だからといって、必ずしも信頼関係があるかといえば、そうではないし。
一度信頼関係を結べたからといって、その関係が永遠に続くとは限りません。

今回は、そもそも信頼関係ってなに?というお話しです。
この話は、気の緩みとも関係してくるので、そちらも読んでみてください。

【結局は気の緩みが原因なのよ】

信頼とスキンシップと安心の掛け合わせが信頼関係を維持させる、ラポールとは

心理カウンセラーの世界には、ラポールという言葉があります。
ラポールとは「感情の交流」「心が通い合う関係」という意味です。

この関係が結べていなければ、心理カウンセリングを行うことはできません。
なので、いかにして相手とラポールを取るか。
ラポールが取れていない状態でカウンセリングを行うと、どんな結果になるのか。
私たち心理カウンセラーは、そういったことを学びながら、ラポールの大切さを体に叩き込んでいきます。

そして、信頼関係と相手との目に見えている関係性は、イコールではありません。
つまり、親子だからといって無条件に信頼関係が築けているとは限らないし。
小さい頃から仲のいい兄弟姉妹だからといって、大人になってもその関係が維持できるとは限りません。
一度築いた信頼関係も、放っておくと消えてしまいます。

ラポールを取り、その関係を持続させたければ。
相手との目に見えている関係性に甘えず、持続させる努力が必要となります。

信頼とスキンシップと安心の掛け合わせが信頼関係を維持させる、維持させる方法とは

信頼関係を維持させるには、コミュニケーションが必須です。
そしてコミュニケーションと共に、スキンシップがとても大切です。

スキンシップと言っても、大人になると体に触れることが難しくなります。
でも大丈夫。
体に直接触れなくても、スキンシップを取ることはできます。

一つ例を挙げてみましょう。
例えばハサミを探している人がいたとして。
ハサミの場所をあなたに聞いてきたとします。
そんなとき、どう対応しますか?

引き出しに入ってるよ、とハサミの場所を伝えた場合。
これはコミュニケーションは取れていますが、スキンシップは取れていません。

ハサミは引き出しに入ってるよ、と言いながら、自分が引き出しまで行きハサミを手に取り。
そのハサミを相手に手渡す。
これがスキンシップです。

ハサミを手から手へ渡すことで、ハサミを介してスキンシップを取っています。
この一手間が、スキンシップです。

ちょっとした一手間が、相手との良好な関係を維持するのに必要だと、私は考えています。
なので、今の良好な関係をこれからも維持したければ、どんなに長い時間を一緒に過ごした相手であっても。
一手間を省略しない、という努力が必要です。

信頼とスキンシップと安心の掛け合わせが信頼関係を維持させる、信頼と安心との関係とは

職場の上司と部下の関係で考えてみましょう。
社内の移動があり、自分の上司が入れ替わったとします。
そして上司が入れ替わってすぐの頃、自分が仕事でミスをしたとします。

以前の上司なら、ミスの指摘を素直に認めて受け入れられるのに。
新しい上司に指摘されると、なぜか素直に聞く事ができない。
この時の、新しい上司と以前の上司は何が違うんでしょう。

理由の一つに、信頼関係が築けているかどうかの違いがあります。
信頼関係が築けていないのに、あれこれ注意をしたとしても、相手は素直に受け入れられないかもしれません。
そしてこれは、ごく自然な反応です。
もちろん、言い方などの要因はありますが、今回はそれは考えずにいたいと思います。

一つのチームとして、一緒に切磋琢磨していく仲間になるためには、まずは信頼関係を結び。
安心して側にいられる状況を作ることが、第一優先です。

そこを怠っていては、一緒に仕事を成功させることは難しいし。
部下を成長させることも難しいでしょう。
チーム全体でひとつのプロジェクトに励み、互いに助け合い、成功させることも難しいでしょう。

複数人で同じゴールに向かうなら、強さだけではダメなんです。
正しさだけではダメなんです。
気持ちの根っこに、安心がないと走れないんです。
その安心を作るのが、信頼関係です。

信頼とスキンシップと安心の掛け合わせが信頼関係を維持させる、最後に

相手との信頼関係ができてしまうと、その関係に甘えてしまいます。
上司と部下、家族、兄弟姉妹、親戚、親友など。
関係性が可視化できる相手ほど、甘えが出てしまいます。
このくらい大丈夫だろうという、気のゆるみができてしまいます。

この気のゆるみが、大切な人との関係を壊してしまう。
壊れるまでいかなくても、距離ができる原因になります。

夫婦関係もそうですが。
長い時間一緒にいると、馴れ合いになってしまう。
それは良い面もあれば、マイナス要因になることもあるので。

丁寧に対応する、ということを心がけておけば。
良好な関係を維持できます。

親しき仲にも礼儀あり。
これに尽きると思います。

ではまた。