人は人、自分は自分

自分と他人の区別ができないとどうなるか。
考えたことありますか?

「人は人、自分は自分」私が子育てで一番気をつけたこと

私は子供を産んだ時、区別するということを一番に意識しました。
たとえ私が産んだ子供であっても、私とは別の人間だから違う考えを持っている、ということを忘れないようにしたいと思ったので。
子供を育てる時の基本に、「別の考えを持った人」というのを中心に置いて、子供たちに接してきました。

例えるなら。
私が見ている「赤いりんご」と、子供達が見ている「赤いりんご」の「赤」は同じじゃない。
しかも子供は三人いたので、三人とも違う「赤」を見ている。
つまり、私を含め、四人がそれぞれ違う「赤いりんご」を見ていると考える、ということです。

これが基本にあると、相手の考えに自分の意見を乗せることなく、受け取ることができるようになります。
どういうことかというと。

冬の朝、寒くて目が覚めたとして。
私は寒いと感じたので「今日は寒いね」と声をかけるけど。
もし、子供がそんなに寒くないと感じていた場合は、「そうでもないよ」と返事が返ってくる。

この時、自分と他人の区別ができていれば。
同じ気温でもさほど寒いと感じないんだな、と思えるけど。
自分と他人の区別ができていないと。
なんで?こんなに寒いのに寒くないなんておかしいんじゃない?となりがちだということです。

気温の感じ方の違いとかなら、まだ問題はそんなにないと思いますが。
これが人間関係になると、話がややこしくなってきます。

自分と関わりのある人には、自分の嫌いな人と関わってほしくない。
もしくは、自分の嫌いな人と仲良くしている人は、人間性に関わらず嫌い。
という感情。
これも、自分と他人の区別ができていないから起こるのだと思います。

人は人、自分は自分。
同じコトを体験したとしても、感じ方は人それぞれです。

ですが、同じモノを見ても自分と他人では感じ方が違う、ということが分からない人。
自分がそう感じたんだからみんなも同じに決まってる、と思ってしまう人。

自分と他人の区別ができない、境界線が曖昧になってしまうと、最終的に苦しいのは自分自身です。
自分と違う他人を攻撃したり、コントロールすることで、自分と同じ感情、意見にしようとしても、所詮無理なこと。

自分と他人は違うということを理解するだけでなく。
相手の意見をそのまま聴く、そのまま受け取る。
ジャッジして返さない。
この訓練をするだけで、自分と他人を区別することが、できるようになると思います。

「人は人、自分は自分」という考えを子育てに取り入れた理由

子育ての時に、この自分と他人を区別するという考えを中心に置いた理由は。
子供は私の分身ではないと、自分に言い聞かせるためでした。
私の子供であっても、思い通りいなる存在ではないことを忘れないためです。

自分の夢を子供に託したり。
自分ができなかったことをやらせたり。
自分がしてほしかったことを子供にして、さらに感謝を要求する。

私は弱い人間なので、自分の過去の答え合わせに子供を利用してしまうかもしれない。
けど、そうはしたくない。
という理由から、自分と子供を区別してきました。

この考えが全ての人に当てはまるとは思っていないし。
親が自分の夢を子供に託したおかげで、世界で活躍する人間を育てることもあります。
なので、絶対にダメだと言ってるわけではないので、誤解しないでください。
あくまでも私の場合はという話しです。

結果的に、こういった思考が今の心理カウンセラーのヒントにもなっているし。
今の人間関係にも役立っているので。
これまでやってきたことが、私の人生においては必要だったんだなと思っています。

子育てって家庭の数だけ方針があるし、それぞれですごく考えて形成されているので。
他の家庭と違うからといって恐縮することもないし。
自分たちの方針に胸を張っていいと思います。

そもそも比べる物でもないですよね。
人間はみんな違うんだから。
これも、自分と他人の区別ができるから思えることかなと思います。

ではまた。