他人は変えられない、自分を変えられるのは自分だけ

先日、アメブロでこんな記事を書きました。

要約すると、自分からアドバイスを求めてきたのに、期待外れなアドバイスは受け取らなかったり。
どんなアドバイスも「でも」「だって」って言葉で拒否する人っているよね。
というお話しでした。

これに関してはいろんな意見があると思います。
受け取ってもらうまで言い続けるのか。
そういう人だと思って付き合うのか。
正解はどこにもないし、正しい答えも存在しません。

その時の状況や関係性、お互いの個性やタイミングなど。
いろんなことが一つになって結果が出ます。

他人と意見を対立させるのではなく。
自分だったらこうするかも、と考えることが大切なので。
それぞれで考えてほしいと思うし、私も考え続けていきます。

この出来事は出来事として、これ以上どうすることもできませんが。
今回は、この出来事を題材にして、人生相談と心理カウンセリングの違いを、見ていきたいと思います。

他人は変えられない、自分を変えられるのは自分だけ。相談された側の視点

相談されたから答えたのに、「でも」「だって」を連発されたら、「どうして聞いたの?」と思うのではないでしょうか。
もしくは、「もっと上手な言い方があったかな」と考える人もいます。

しかし、どんなに考えても答えは出ないでしょう。
さらに、どんなに頑張っても、相手を変えることはできません。

最初から受け取る気がなかったのか。
受け取りたいのに受け取れず、本人も困っているのか。
こちらとしては、想像することしかできません。

相手に尋ねたとしても、本当のことを言ってくれるかどうかも分かりません。
もしかしたら、本人が「でも」「だって」を言っていることに、気がついていない場合もあります。

できる限りの最善は尽くして、それでも受け取ってもらえないとしたら。
相手との関係性や。
自分がそこまで関わる必要があるかどうかなど。
一度立ち止まって考えてみるといいと思います。

その上で、本人が気がついてくれるまで関わり続けるのか。
距離を置くのか。
折り合いのつく場所を見つけてください。

この時の、どんな方法で対応するのかを考えるのは、人生相談です。
「でも」「だって」と言う人を目の前にした時の、自分の反応がどこから来るのかを探すのが、心理カウンセリングです。

最初に書いたように、相手を変えることはできません。
ここでできることは、こちらの対応を変えることだけです。

そして、こうした人を前にした時に、自分でコントロールできないほど感情が動いてしまい、生活に支障が出るようなら、それは心理カウンセリングの領域となります。
対応方法をアドバイスするのではなく。
どうして激しく感情が動くのか。
そこを紐解いていきます。

どちらにしても、相手のためではなく自分のために相談するものなので。
相手を変えようとしないことが大切です。

他人は変えられない、自分を変えられるのは自分だけ。相談する側の視点

もし「でも」「だって」とつい言っている本人がそれに気がつき。
そんな自分を変えたいと思って、相談してきた場合。

次からは最後まで相手の話を聞いてから、自分の意見を言うようにしましょう。
「でも」「だって」と言いそうになったら、深呼吸してみましょう。
「でも」「だって」と思っても、まずは行動してみましょう。
などと、「でも」「だって」と言わない方法をアドバイスするのは、人生相談です。

「でも」「だって」と言うことで、何に困っているのか。
逆に、得をしていることはないか。
期待通りの答えでないと、受け取れないのはなぜか。
どこからそのパターンが生まれたのか。
そこを掘り下げていくのが、心理カウンセリングです。
そして必要があれば、過去に遡ります。

ですが、過去に戻るというのは、本人とって、とても疲れる作業となります。
ですので必ず、過去を見ていくかどうかを本人に確認し。
どこまで遡るのか。
どこまで掘り下げるのか。
慎重に進めていきます。

そこまでの体力が、本人に備わっているのか。
安全に過去に戻ることができるのか。
そういったことも重要なポイントです。

さまざまな対話を通して本人が気づき、変わりたいと心から思った時に。
そこで初めて、ではこれからどうしましょうか?
といったことを一緒に考えていきます。

話を聞いて、方法をアドバイスするのが人生相談。
困っていることの根っこを探すのが、心理カウンセリングです。

他人は変えられない、自分を変えられるのは自分だけ。人生相談と心理カウンセリングの違い

本人が自ら変わろうとしなければ、変化は起きません。
それは、人生相談も心理カウンセリングも同じです。

人に促されて人生相談や心理カウンセリングを受けたとしても、それは誰かに言われたから受けているだけです。
自分のためではなく、自分に相談することを促した人のために受けているので。
変化が起こることはほとんどありません。

起きている現象を見ながら、考え方や行動を改善するための、アドバイスをするのが人生相談です。

起きている現象を踏まえて、そもそもなぜそんな行動をしてしまうのか。
どうしてそういった考え方をしてしまうのか。
パターンができた原因を探し、紐解いていくのが心理カウンセリングです。

そして、思考の癖に本人自ら気が付き、本人自ら変化していけるように支えるが私の仕事です。
杖となり歩くお手伝いをし。
必要がなくなれば手放してもらう。

そしていつか、杖をついていた日もあったねと。
うっすらと思い出す程度になれればいい。
自分の足で歩けるようになれば、杖をついていたことすら、思い出さなくなるはずです。

どちらが良いとか悪いとかはありません。
どちらが正しいとか間違っているとかもありません。

自分の提供しているのがどっちなのか。
自分が受けているのがどっちなのか。
それを知っておくと、より良いということです。

ではまた。